リモート葬儀とは?新しい弔問スタイルの参列方法とマナーを学ぶ

新型コロナウイルスの感染防止のために、仕事や個人的なお付き合いの多くがオンライン上で行われるようになりました。お葬式についても、テレビ会議アプリを利用したオンライン葬儀(リモート葬儀)という新しい形式のお葬式が行われるようになりました。オンライン葬儀に参列する場合は実際に葬儀の場に居合わせる訳ではありませんが、しかるべき服装で臨んだり基本的なマナーを守ることが求められます。リモート葬儀に招待された時に備えて、お葬式に参列する際のルールやマナーを知っておくことが大切です。

リモート葬儀(オンライン葬儀)とは

リモート葬儀(オンライン葬儀)とは、インターネットに接続されたPCやモバイル機器(タブレット・スマートフォン)を利用することで、離れた場所で行われるお葬式に参加する方法です。メイン会場では喪主や宗教者式が葬儀を執り行いますが、この様子はテレビ会議用のアプリを通して映像・音声の形で全ての参列者に配信されます。各参列者は自宅などでオンラインで配信される映像や音声を受信して、メイン会場でお葬式が執り行われる様子をリアルタイムに視聴することができます。

参列者はテレビ会議アプリを利用して映像・音声を送信することも可能なので、メイン会場や他の参加者に自分の姿を見せたりスピーチや挨拶をすることができます。映像や音声を送受信することにより、参列者が実際の会場に居るかのようにお葬式に参加することが可能です。参列者はテレビ会議アプリを通してメイン会場に声や姿を伝えることはできますが、自分の手で祭壇に焼香をあげたり献花を捧げることはできません。それでもキャッシュレス決済を利用して香典料をお渡したり、弔電でメッセージを送信することができます。

リモート葬儀のメリットとデメリット

リモート葬儀(オンライン葬儀)は、従来のお葬式と比較してメリットとデメリットがあります。メリットとしては、離れた会場に移動する必要がない・会場のスペースに関係なく多くの人が参列できる・感染予防ができる、などが挙げられます。従来のお葬式であれば、会場の都合で招待できる人数が限られてしまいます。オンライン葬儀であれば、アプリのスペックの範囲内であれば会場の広さに関係なく多くの人を呼ぶことができます。リモート葬儀のデメリットは、会場の雰囲気を十分に伝えることができない・デジタルに弱い人にとっては葬儀に参加するためのハードルが高い・機器や回線のトラブルが発生する恐れがある、などが挙げられます。

カメラの画角は限られているので、会場全体の様子を十分に伝えることができないかもしれません。参列者は小さな画面でメイン会場の様子を視聴するので、臨場感に欠ける面があります。お葬式に出席するためには、参列者が自分でPCやタブレット端末などのデジタル機器を操作して接続設定をしなければなりません。デジタル機器に慣れていない方にとっては、離れた会場に実際にアクセスする以上の労力を必要とするかもしれません。ちなみにオンライン葬儀は祭壇でお焼香をすることはできませんが、キャッシュレス決済を利用して香典料をお渡しすることは可能です。

リモート葬儀に参列するための準備とは

もしもリモート葬儀(オンライン葬儀)に招待されて参列を希望する場合には、お葬式が始める前に準備をする必要があります。オンライン葬儀に参列するために準備するのは、映像と音声を送受信するためのPCやモバイル機器・テレビ電話用のソフトまたはアプリ・服装・自室の背景、などです。葬儀社によってはZoomやLINEなどの既存のアプリを利用することもありますが、事前に専用のアプリをダウンロードしておく必要がある場合もあります。服装は従来のお葬式に参列するのと同じように、喪服や黒のスーツを着用します。

リアルタイムで参加して参列者側から挨拶をしたり映像を送信する場合には、部屋の背景にも配慮を払う必要があります。室内にポスターや置物などがある場合は、葬儀の場に不相応なものが映らないように注意しましょう。挨拶やスピーチをするのであれば、事前にマイクテストをして音声が伝わっているかどうかチェックする必要があります。ZoomやLINEなどの既存のアプリを利用する場合は、自分の名前の欄を確認するようにしましょう。カジュアルなニックネームなどを登録している場合は、葬儀の場に相応しい名前に変更しておく必要があります。

リモート葬儀に参列する際のマナーとは

リモート葬儀に参列する際のマナーとは

自宅でリモート葬儀に参列する場合でも、実際の会場に居るのと同じようにきちんとマナーを守る必要があります。体を動かした際にカメラに下半身が映ってしまう場合があるので、上半身だけでなくて下半身もきちんとした服装に着替えるようにしましょう。オンライン葬儀であったとしても、お葬式に参加するのであれば香典を送るのがマナーです。香典辞退の申し出があった場合を除いて、指定された方法で香典を送るべきです。

最近はオンライン葬儀でも、離れた場所にいる参加者がテレビ会議の画面を通して一緒に食事をするケースがあります。一緒に食事をする人の中には、久々に会って話が弾むことがあるかもしれません。それでもお葬式であることを忘れないようにして、服装や会話の内容に注意を払うようにしましょう。オンライン葬儀に参列するする場合は自宅に居るので、気が緩みがちになるかもしれません。自宅に居たとしても厳粛な儀式であることには変わりがないので、緊張感を保ちつつ服装・会話や振る舞いの点で注意を払う必要があります。

まとめ

コロナ禍が続く限りは、オンライン上のリモート葬儀に呼ばれて参列する可能性があります。オンライン葬儀は離れた会場に行く必要がないものの、事前にデジタル機器を設定したりカメラを通してメイン会場や他の参加者に送信される背景を確認して、部屋を片付けておく必要があります。自宅でオンライン上で行われる葬儀に参列する場合でも、実際のお葬式の会場に行く時と同じように緊張感を保ってきちんとマナーを守ることが大切です。

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